

遺伝子栄養療法(ニュートリジェノミクス)
現在、様々な分野で、遺伝子解析をもとに、個々に合わせたオーダーメイド医療が進んでいます。癌治療をはじめ、自閉症スペクトラムやうつ病、統合失調などの治療に、遺伝子解析が利用されています。 まずは、epigenetics(エピジェネティクス)という言葉から説明します。 epigenetics(エピジェネティクス)とは・・・? 一般的には「DNA塩基配列の変化を伴わない細胞分裂後も継承される遺伝子発現あるいは細胞表現型の変化を研究する学問領域」と言われています。 遺伝子の発現はセントラルドグマ説で提唱されたように、DNA複製→RNA転写→タンパク質への翻訳→形質発現の経路により、DNAに記録されている遺伝情報が表現型として実現した結果とされてきました。 セントラルドグマにおける形質の変化とは、遺伝情報の変化であり、その記録媒体であるDNA塩基配列の変化が原因となっています。 先天的には同じ遺伝情報、つまり同じゲノム(DNA塩基配列)であっても、細胞レベルあるいは個人レベルの形質の表現型が異なる例もまれではないです。 エピジェネティクスの内容は、普遍的に


自閉症とキレーション療法
自閉症およびその類似疾患は「自閉症スペクトラム:Autistic Spectrum Disorder:ASD」と言われています。 ひとくくりに自閉症といっても、その中には様々な症状が含まれているということを意味しています。 自閉症、特定不能の広汎性発達障害などの各疾患を広汎性発達障害の連続体の1要素として捉えたもののことであり、自閉症連続体、自閉症スペクトルなどとも言います。 <自閉症の典型的な特徴は・・・> ・対人的相互関係の障害 ・言語の発達の異常 ・反復常同時あるいは執着的行動 と定義されています。そしてこれらが生後3年以内に見られる場合を自閉症とし、この条件を満たさないものは、非定型自閉症として「自閉症スペクトラム」の中に包括されます。 「自閉症は、遺伝性、感染性、さらに環境的な原因から生じる多因子性疾患」であり「原因は脳内の情報処理機構(言語や感情)の障害」といわれています。 遺伝的要因としては、自閉症の子供たちの多くはMTHFR(メチレンテトラ葉酸還元酵素)やCOMT(カテコール‐O‐メチル基転移酵素)やCBS(シスタチオニンβ合